外資コンサルファームの年収を時給換算で解説

 

高収入のイメージが強いコンサルティングファームですが、同時に長い労働時間も特徴です。
そこで、コンサルティングファームの年収について、時給換算で見てみると果たして割の良い仕事なのかどうかということについて、今回は検証してみたいと思います。

 

外資コンサルファームの年収と時給を紹介

それでは、早速コンサルタントの勤続年数別の、時給について検証をしていきます。

尚、外資系コンサルファームの年収は、一般には公開されておりません。

また、年収は、基本給とボーナスの2つから成り立っていることが一般的で、特にボーナス水準については、ファームによっても、個人によっても、更には、年度によっても異なってくるため一概にいくらと設定することは難しいです。

そのため、今回は、外資系のファームを中心に、いくつかのファームのコンサルタントから伺った結果を紹介します。あくまで参考値としてとらえてください。

 

  • 入社1年目~3年目:アナリスト

    • 年収:600万円~900万円
    • 勤務時間:2,900時間/年(平均で平日12時間)
    • 時給:2,100円~3,100円/時間
  • 入社3年目~5年目:コンサルタント

    • 年収:1,000万円~1,500万円
    • 勤務時間:2,900時間/年(平均で平日13時間)
    • 時給:3,200円~4,800円/時間
  • 入社5年目~10年目:マネージャー

    • 年収:1,500万円~3,000万円
    • 勤務時間:3,000時間/年(平均で平日11時間、休日は週6時間)
    • 時給:5,000円~10,000円/時間
  • 入社10年目以降:パートナー

    • 年収:3,000万円~
    • 勤務時間:3,000時間/年(平均で平日10時間、休日は週6時間)
    • 時給:11,000円/時間~

 

入社1~3年目のアナリストは、必ずしも時給は高くない

結果を見ていただいたら分かるとおり、コストパフォーマンスという観点からいうと、入社1~3年目は、時給が2,100~3,100円/時間程度であり、それほど高いとは言えないかもしれません。

いくつかの転職サイトやアルバイト検索サイトで時給3000円の仕事を検索したところ、「英語の翻訳業」や「システム開発」「塾講師」などで数百件の案件が見つかります。

また、このサイトを閲覧いただいている方の中にも、大学時代に家庭教師などで時給3,000円以上を稼がれていたかたもいらっしゃるかもしれません。

 

入社3年を超えたコンサルタントになれば、絶対額でも時給の面でも魅力的

一方で、入社3年程度たち、次の役職へのステップアップに成功すれば、魅力的な給料水準になります。これは、コンサルティングファームとしても、3年ほどの教育、経験を通じて一定のスキルを身につけたことで、十分な給料を支払ってもペイするということです。別の見方をすれば、それだけの時給に見合うだけの活躍ができる人材に成長しているとも言えます。

尚、コンサルタント以上についても、役職があがるにつれて、絶対額だけでなく、時給は上昇する傾向にあります。マネージャークラスになると、時給で1万円を超えてくる方もいらっしゃいます。

 

時給は高いものの、注意点も必要

ただし、時給が高いということは、それだけの責任を持つということは覚悟しておいて下さい。マネージャー以上ともなれば、難易度の高いプロジェクトの運営に対して責任を持つということになります。単純な労働時間の長さではなく、クライアントから受ける重圧も大きいです。

高い給料水準や仕事の遣り甲斐の裏側にある、それらのプレッシャーを打ち負かす精神的な強さもコンサルタントとして、中期的に活躍するためには大切になってくるのです。

とはいえ、それらは、コンサルタントとして仕事をこなす中で養われる部分もありますので、未経験からのコンサル転職を考えていらっしゃる今のタイミングにおいては、心の片隅においておく程度でよろしいかと思います。

 

結論:中期的に働くのであれば、コンサルファームは時給単位で見ても魅力的な職業

 

  • 入社1~3年目の間は、必ずしも高い時給水準とは言えない
  • 3年目を超えると、順調に絶対額だけでなく、時給も伸びていく
  • 但し、高い時給の前提としてスキル、マインド双方での成長は求められる