マッキンゼー、BCGなど戦略ファームはエンジニアを採用するのか?

今回は、現在エンジニアとしてご活躍されていらっしゃる方が、コンサルティングファームへの転職できるのかというテーマについてお話したいと思います。

勿論、アクセンチュアなどのIT系コンサルティングファームには、数多くのエンジニア出身者が転職を果たしご活躍されているのですが、マッキンゼーやBCGなどのエンジニアリングとは関連性が薄そうな戦略ファームにおいて、転職されている方、その後ご活躍されている方がどの程度いるのかは、あまり知られていないと思います。

 

戦略ファームはエンジニアを雇うのか?

まず、結論から言うと、エンジニア出身でマッキンゼーやBCGなどの戦略ファームに転職を成功している方、その後ご活躍されていらっしゃる方はいらっしゃいます。そして、どちらかというと、ここ数年で数は増えてきている状況です。

 

大きな理由は、戦略ファームが取り組むプロジェクトにおいて、近年デジタル関連のプロジェクトが急増しているためです。

ここでいう、デジタル関連プロジェクトとは、具体的には以下のようなテーマになります。

  • AI/機械学習を活用したサプライチェーンマネジメントの最適化
  • 全社組織のデジタル化
  • クラウドシステムへの変革
  • ロボティックスを活用したオペレーション改善
  • ユーザーエクスペリエンスデザインの変革 など

 

このようなデジタル関連プロジェクトを成功に導くためには、従来からいる戦略コンサルタントだけでなく、テクノロジーに対して深い知見を持つエンジニアが必要なのです。

 

具体的なタスクで説明すると、例えば、データアナリティクスにおいても、数年前はエクセルでピボットテーブルを使って分析できれば十分でしたが、現代ではリアルタイムで出てくる数億行にもわたるデータを、専門の解析ソフトを活用して分析することが一般的です。

その中で、より高度な分析を実施するためには、標準搭載されている機能だけでなく、コンサルタント自信がプログラミングを使ってみずからコードを書き分析をしているのです。

 

他にも、例えば、クラウドシステムへの変革を実施するに当たり、ベンダー選定などを行う際にも、エンジニアとしての経験があることで、より正確に相手の実力や、適切な価格水準を見積もることができるなどの強みもあります。

 

AIや機械学習のスペシャリストである必要性はない

昨今はビジネスニーズとして、AIや機械学習について経営幹部の関心が高まり、プロジェクトとしてもそれらをテーマにしたものが増えつつありますが、現在戦略ファームに求められているのは、AIや機械学習のスペシャリストだけではありません。

 

どちらかというと、エンジニアとしてのプログラミング全般に対する素養や、考え方というものをベースで持っていればコンサルタントとしては十分ご活躍できます。先ほども説明したとおり、ベンダーマネジメントや、ユーザー向けのアプリケーション最適化など、コンサルティングファームが扱うプロジェクトは非常に多岐にわたっているため、スペシフィックなスキル自体はそれほど重要ではありません。

 

勿論、そのような経験があれば、他の転職希望者との差別化にはなりますので、興味があれば是非コンサルティングファームも転職の可能性の1つとして考えて見ることをお勧めします。



こんなエンジニアには戦略ファームはおすすめの職場

最後に、実際に何人かのエンジニア出身のコンサルタントと働いた経験も踏まえて、入社後、活躍される方の特徴をご紹介したいと思います。

 

  • エンジニアのスキルを活用して世の中に大きなインパクトを出したい
  • 常に最新のテクノロジーに興味があり、実際に作ってしまう
  • キャリアとして、ビジネスサイドに転換したい
  • エンジニア×ビジネス全般のスキルを高めて、将来的には起業を目指したい など

 

もし、これらの条件に当てはまる方は、一度、転職エージェントなどを通じて、戦略コンサルティングファームの更なる情報や、入社の可能性、条件などについてご相談してみることをお勧めします。

 

特に直近は、デジタルマッキンゼーや、デジタルBCGなどのテクノロジー専門組織が国内でも拡大してきておりますので、入社のチャンスは高いと思います。