コンサル転職にあたって、多くの方が乗り越えなければいけない筆記試験。
今回は、時間が少ない社会人の皆さんにも短時間で効率的に通過できるテクニックをいくつかご紹介していきたいと思います。
筆記試験が求められる主なコンサルティングファーム
まず、筆記試験は大半のコンサルティングファームの中途採用プロセスで求められます。
外資系コンサルティングファームを中心に以下に、筆記試験の有無を紹介します。
マッキンゼー・アンド・カンパニー | あり
(mckinsey |
ボストン・コンサルティング・グループ | あり
(SPI系 |
べイン・アンド・カンパニー | あり
(GMAT系) |
アクセンチュア | あり
(SPI系) |
ローランドベルガー | あり
(GMAT系 |
但し、筆記試験は中途面接を行う年齢や、前職の経験内容によって同じ企業でも受けなくてよいこともあります。このあたりは、転職エージェントの方に経歴を踏まえた上で、確認してみることをお勧めします。
どのような試験がでるのか?
外資コンサルティングファームの中途で求められる筆記試験には、主にGMAT系とSPI系の2種類に分けられます。加えて、マッキンゼーのように独自の試験を用意している会社もありますので、それぞれの特徴を紹介していきます。
①GMAT系
GMATは、欧米の大学のMBAなどに入学する際に求められるテストです。ライティング(Analytical Writing Assessment)・総合分析能力テスト(Integrated Reasoning)・数学能力テスト(Quantitative/Math)・言語能力テスト(Verbal)の4種類のセクションがあり、読解、作文、文法、語彙などさまざまな観点から能力を判定されます。
ただし、外資コンサルティングファームの筆記試験で出題されるのはこの中でも、数学能力テスト(Quantitative/Math)に含まれる、「problem solving」「data sufficiency」と、言語能力テスト(Verbal)に含まれる、「critical reasoning」が中心になります。
②SPI系
SPI系は、日系企業の入社試験でもよく課されるテストです。基礎的な能力を測る「能力検査」と性格を把握するための「性格検査」の2つに分かれています。
外資系のコンサルティングファームの筆記試験で出題されるのは、「能力検査」の中に含まれる、数的推理、判断推理が中心となります。
③独自問題系(mckinsey problem solving test など)
最後に、独自問題系です。最も有名なのは、マッキンゼーが応募者に課しているmckinsey problem solving testになります。プロジェクトを想定したデータに基づいて、4択の選択肢の中から正解を回答していく試験になります。全て英語での出題になりますので、論理的な思考力に加えて、英語の速読能力も求められてきます。
mckinsey problem solving testはホームページ上で例題が3つ紹介されていますので、マッキンゼーを受験する場合は、是非事前に確認しておいてください。
筆記試験3つの対策方法
「GMAT」「判断推理」「数的処理」の対策本を1冊ずつ購入し、回答スピードを把握
当たり前ですが、対策本は必ず1冊は購入して実際に問題を解いてください。このとき大切なのは、回答にかかる時間を正確に抑えておくことです。これらの問題は時間をかければほとんどの人が回答できる問題が大半です。本番の試験で、多くの受験者がぶつかる壁は「時間切れ」ですので、まずは自分がどのような問題に、どの位の時間が掛かるのかを把握して対策することが大切です。
何題か問題を解く中で、時間がかかる問題、すぐに解ける問題が分かってくると思いますので、本番でも、時間がかかる苦手な分野の問題は飛ばして他の問題を先に回答するといった戦術を組み立てましょう。
応募書類を書いたら、毎日1時間×2の勉強時間を確保する
「GMAT」「判断推理」「数的処理」は全てパターン認識です。解けるか解けないかは慣れによるところが非常に大きくなっています。そのため長期間かけてじっくり勉強するのではなく、短期間で詰め込むことの方が、効率的に高い点数を取ることが可能です。
毎日忙しいと思いますが、朝と夜の1時間ずつを予めスケジュールで抑えて、その時間は徹底的に対策本を解く時間にあてるようにしてください。人にもよりますが、2週間ほどあれば、十分対策ができるはずです。
本番で悩んだら、消去法で、可能性の高そうなものをとりあえずマーク
本番の試験では、無回答も選択した上での間違いも同じ0点です。そのため、何も記載しないよりかは、何かを書いておくほうが確率的には高い点数を取ることが可能です。
全く答えが分からない問題もいくつかあるかと思いますが、逆に明らかに違う選択肢もいくつかあると思います。悩んだときは、明らかに違うものをまずは探して、残りの選択肢から、とりあえず1つを回答しておくことで、より高い点数をとることができるようになります。
最後に
中途採用では、新卒採用のように応募者の9割近くが筆記試験で落ちてしまうということはありませんが、足きりの方法として一定の役割は果たしています。
筆記試験は、まじめに準備さえすればほぼ全ての方がスコアを上げられるものでもありますので、是非時間を確保して対策しておいてください。