コンサル業界の転職面接でよく聞かれる質問の具体例

コンサル業界の面接は、大きく「ケース面接」と「一般的な質疑意応答」に分かれます。今回は後者について、具体的にどのような質問をされることがあるのか、回答するにあたり注意すべきポイントは何なのかを紹介していきたいと思います。

 

具体的な質問例

ここでは、見られている視点と共に、いくつかの良くある質問例を紹介していきます。

 

志望動機に関する質問

・なぜコンサルティング業界(もしくは自社)に転職したいのか?

・コンサルタントとして、どのような仕事をしたいのか?

 

キャリアに関する質問

・将来的にどのようなことをしたいのか?

・コンサルタントとして、何を習得したいと考えているか?

 

問題解決のスタイルを確かめる質問

・今の仕事(もしくは前職)で苦労した経験はなにか?

・それをどの様に乗り越えたのか?

 

コミュニケーションのスタイルを確かめる質問

・あなたが提示したプランに対して、クライアントが反対の意見を持っている場合、どのように対応するか?

・それは何故か?

 

情報に対する感度を確かめる質問

・最近どのようなニュースが気になったか?

・どのような意見を持っているか?

・対立する視点から擁護する場合、どのような意見が述べられるか?

 

抽象的な問いに答える力を確かめる質問

・頭が良い人とはどのような人か?

・戦略コンサルタントとはどの様な職業と考えているか?

 

一般教養と論理的思考力を確かめる質問

・あなたが好きな○○は何か?(小説、ノーベル賞受賞者 など)

・それは何故か?

 

コンサルタントとしての覚悟を確かめる質問

・コンサルティングの仕事はハードだが、大丈夫か?

・具体的にどのように対処するか?

 

尚、ここで挙げた質問に回答をすると、面接官から、更に掘り下げた質問をされることが多くあります。自分の回答を用意する場合は、最初の回答を書くだけでなく、その後、更に追加でどのような疑問がもたれるのかを自分自身でシュミレーションするようにしてください。

 

良い回答をするためのポイント

一般的な質疑応答で見ているポイントは、「①説得力のある伝え方ができるか」と「②回答の内容」という大きく2つのポイントです。

 

①説得力のある伝え方ができるか

コンサルタントにとって大切なスキルとしてコミュニケーションスキルがあります。どんなに良いコンテンツであっても、それを適切にクライアントに伝えることができなければ、プロジェクトとして成果を出すことは出来ません。

説得力のある伝え方をする上で、伝える内容として抑えるべき要素は以下の3つですので、自分で作った回答がカバーしているか確認してみてください。

 

  • 最初に結論を短く答えられているか
  • 理由を正しく説明できているか
  • 具体的な例を挙げられているか

 

伝える内容が抑えられれば、あとはそれを落ち着いて、ゆっくり伝えれば大丈夫です。面接という特殊な場ゆえ、どうしても緊張して早口になってしまいがちな方が多いですが、面接官はしっかりと話を聞きますので、どうか焦らず話してください。

 

②回答の内容

コンサルティングファームの面接の回答において、論理的に話すことができれば、内容自体は問題ではないという主張を時たま耳にしますが、全くの間違いです。

あなたがどの様な人なのか、本当にコンサルティングファームでやっていくマインドを持っているのかということを見極める上で、回答の内容は大切になってきます。

どんなに優秀な方を採用できたとしても、2~3年で辞められてしまっては、コンサルティングファームとしても、費用対効果がかなり悪いことが一番の理由です。

ちなみに、中途採用をする場合、転職エージェントにコンサルティングファームが支払う費用や、不合格者含めて面接をしなければならないコンサルタントスタッフの人件費などを含めると、1人あたり数百万円のコストが、年収とは別にかかっています。

 

良くある勘違い:奇抜な回答を作る必要はない

面接対策の書籍などを読んでいると、

「面接官の記憶に残るように平凡ではない回答を作るようにしましょう」

というアドバイスを時々みかけます。

これは、新卒面接などの、大量の候補者を短期間で同時に見る必要がある場合や、グループディスカッションの場などでは多少大切になるのかもしれませんが、中途採用ではほとんど必要ありません

中途採用の場合は、面接の多くは1対1の面接ですし、面接官は面接ごとにしっかりと評価をつけているものです。ですので、インパクト重視で、面白い話を探そうという努力はあまりする必要はありません。

 

ケース以外の面接対策にもしっかり時間をかけて準備する

コンサルタンティングファームの面接対策として、多くの方がケース対策にのみフォーカスしている方が非常に多くいます。

過去の面接経験から言うと、ケース面接対策と、一般の質疑応答対策に対しては目安として

ケース面接:一般質疑応答=4:1程度の割合で時間を使った人の方が、トータルの面接の出来は良くなるのではないかと思います。

また、面接の場では、事前に提出している職務経歴書や志望動機を見て質問をされることもありますので、書類対策の段階から、面接を見越して内容を書いておくということも忘れず行ってください。

勿論、面接の前には、ご自身が提出した書類を見直しておくもお忘れなく。