コンサルティングファームで働くことを考えていらっしゃる方の中で、「新卒」と「中途」のいずれが入社しやすいのだろうかということを気にしている方がいらっしゃります。
特に、新卒採用の際に、戦略ファームに落ちていた方であれば、中途で受けてそもそも通過できるのかということは是非とも抑えておきたいポイントです。
今回は、「新卒」と「中途」の間での入社の難易度について書いてみたいと思います。
新卒採用で落ちていても、中途で入社することは可能
最初に、一番の不安材料である、「新卒採用で落ちた方が、中途採用で受かるのか」という話については、全く問題はございません。
新卒採用の結果をとっているファームもあるようですが、その結果を中途面接の際に活用することは、あまりありません。
理由としては、1つ目は「今の実力を正しく把握したいため」、そして2つ目は、後述するとおり、「新卒採用時の評価が必ずしも正しくはないリスクがあるため」です。
新卒入社は、優秀であっても入社できないリスクがある
まず、新卒入社についてですが、ご存知の通り、多くの戦略ファームでは、ジョブ採用として、特定のタイミングで、いっせいに候補者を振るいにかけて、筆記試験や面接を通過した人を、インターン中に実力を測り、採用の合否を決定するというプロセスをとっています。
ここで、新卒採用が抱えるプロセスに大きな問題が存在しています。
というのも、大手有名ファームの場合、1回のジョブに際して、数千人規模の候補者が応募してくることは一般的です。そうすると、コンサルティングファーム側としては、どうしても大量の人材を裁かなければいけないため、審査する側も若手のコンサルタントが多くなり、面接の時間も限られるため、必然的に初期の面接においては、審査する目の精度にバラつきが発生してしまいがちです。
特に、非常に優秀なのだが、ファーストインプレッションが悪いや、緊張して本来の実力を出し切れないといった方は、残念ながら落とされてしまいます。
中途面接では、より本人の実力を正しく把握される
一方で、中途面接は、どこのコンサルファームも通年で実施しているため、応募者数は多いものの、適度に分散しており、シニアなコンサルタントが採用を担当することができ、面接に対する時間も長くかけることが可能です。
そのため、新卒採用では落とされてしまうような、緊張しやすい方やファーストインプレッションが良くない方についても、様々な角度から質問をすることで、より正しく実力を測ることができます。
逆に、実力はあまりないものの、最初の印象だけ良いというような人は早いタイミングで落とされる傾向が強くもなります。
つまり、全員にとって中途採用が受かりやすいという訳ではなく、「本来コンサルタントとしての素質が高い人にとっては中途採用の方が入社しやすい」というのが結論です。
中途で大事なのは、エージェント(+コンサル中途転職者)に相談してフィードバックを貰うこと
よりしっかりと実力を測られる中途面接だからこそ、新卒面接以上に、コンサルティングファームへの転職にあたっての準備はしっかりする必要がございます。
一方で、多くの方にとって、中途面接は、新卒面接の時以上に時間をかけにくいという悩みもあると思います。中には、面接の日取りを調整するだけでも、四苦八苦されていらっしゃる方もおります。
私からのアドバイスとしては、大きく2つです。
- 一つ目に、面接の日取りを焦ることなく、準備をしっかりすること
- 二つ目に、エージェント(+コンサル中途転職者)に相談してフィードバックを貰うこと
一つ目については、このサイトでも、引き続き皆さんのお役に少しでも立てる情報をお届けできるよう努力していきたいと思います。
二つ目については、やはり自分ひとりで頑張るのではなく、時間をより効率的・効果的に使う上で、転職エージェントの活用は是非考えてみてください。加えて、コンサルへの中途転職者のご友人や知り合いがいらっしゃれば、事前にお話を伺う機会を設けることもお勧めします。
但し、コンサルへの中途転職者は、面接に関しては、受かりはしたものの、必ずしも面接のプロではありませんので、言われたことを全て鵜呑みにせぬよう気をつけましょう。このときも、エージェントに相談して、事実かどうか確かめるのがよろしいと思います。
未経験でコンサル業界に転職する時はエージェントを活用すべき理由
結論
- 新卒面接で落ちたコンサル会社であっても、中途で入社することは可能
- 本来コンサルタントとしての素質が高い人にとっては中途採用の方が入社しやすい
- エージェント(+コンサル中途転職者)に相談してフィードバックを貰う