外資コンサルファームは、ここ数年需要の拡大に伴い人材不足が続いています。そうした中で、毎年10万人以上が転職市場に流れ出るという第二新卒に対する注目度も年々高まっており、第二新卒採用社数も増えている傾向にあります。
一方で、マッキンゼーやBCGなどのトップコンサルティングファームにおいては、社会人経験が浅いからといって、新卒と同じ気持ちで転職をしていては、なかなか採用されないという現実もあります。
今回は、マッキンゼーやBCGなどの外資系コンサルティングファームに第二新卒として転職するにあたっての攻略法を事例も交えてご紹介していきたいと思います。
第二新卒での外コン転職に求められる能力やスキル
第二新卒の方の場合、転職のプロセスは、一般的な中途採用と同様です。
しかしながら、社会人経験が3年未満ということで、通常の中途採用面接の候補者に比べて、求められる能力やスキルの特徴としては以下のような傾向が強くなります。
ビジネスをテーマとしたケースディスカッション力は求められる
- 第二新卒採用の場合は、新卒同様ケースディスカッションを通じた「地頭のよさ」について求められます。ここで注意しなければならないのは、社会人経験を短いなりにも経たということで、ビジネスに対する感覚が新卒のとき以上に求められるようようにはなっています。
- 単にロジックに対する強みだけでなく、ビジネスモデルや、PL/BSなどに対する基本理解、事業を実現していく上で乗り越えるべき課題が何なのかなどの現実的な視点などを持つことで、より深みのある議論ができるよう準備をしておいてください。
短い社会人経験で、何を学び、何に課題を感じたのかという振り返りは求められる
- コンサルタントのスキルとして、どのような成功体験、失敗体験からでも学びを得るということは大切です。今回の転職にあたっても、2~3年という短い期間の中で、どの様な学びがあったのかについては、シンプルに整理しておくことをお勧めします。また、それらの学びがコンサルティングファームへの転職の志望動機とも関連しているストーリーになっていれば、聞き手としては好感度が高まります。
- というのも、コンサルタントは、プロジェクトにおいても、クライアントの課題と、リサーチの結果見えてきたファクトを、ストーリーとして紡ぎあわせることで、クライアントが納得し、実行したいと思える戦略を描くことが求められるからです。
業界やトピックに対する経験や深い知識は求められない
- 第二新卒の場合はビジネスとしての経験が短いため、業界知識は強く求められません。逆に面接の際に、「Aという分野に対しては深い知見があります」などというと、コンサルタントに求められるレベルを正しく理解していないとして、マイナスの印象をもたれてしまうので気をつけましょう。
- 但し、例外として、例えば、AIやVRなどテクノロジーの進化に伴い新たに生まれたテーマについて専門性を持つ場合は、2~3年であっても業界の最先端の知識を持っていることがありますので、アピールしてみるのもありです。
需給ギャップがある注目の職種
外資系コンサルティングファームは、ここ数年でデジタル領域への取り組みを強化してきています。例えば、デジタル・マッキンゼーやデジタルBCG、デロイトデジタルや、アクセンチュアのデジタルコンサルティング本部など、デジタル専門の組織も立ち上がりつつあります。
一方で、AIやVR、ロボティックス、UI・UXのエキスパートの方々にとっては、コンサルタントという職業はまだまだ珍しく、応募者としては、必ずしも多くはない状況です。
勿論、メーカーや最近ではグローバルのネット系企業など含めて引く手はあまたな状況ではありますが、コンサルティングファームにおいても、大いに活躍の機会があるということを是非知っていただきたいと思います。
コンサル志望の第二新卒の方にお勧めの転職エージェント
第二新卒の方は、転職エージェントを使われる際に、新卒の際につかっていリクナビやマイナビなどを、そのまま継続して利用される方が結構な割合でいらっしゃります。
勿論、これらの転職サイトは、掲載企業が豊富で分かりやすいのですが、もしコンサルティング業界への転職を本気で考えるのであれば、それらに加えて、転職エージェントへの加入もお勧めしています。
コンサルティングファーム専門の転職エージェントとしては、以下のようなところが大手として有名です。
- アクシスコンサルティング
- アンテロープ
- キャリアインク
- コトラ
- ムービンストラテジックキャリア など(五十音順)
また、どの転職エージェントが良いか悩まれる場合は、まずはビズリーチに無料登録することで、複数のエージェントから情報を手に入れるということをお勧めします。
参考情報

結論
- 第二新卒でもコンサルタントへの転職は十分可能
- 従来のケース面接対策に加えて、「ビジネスの基本理解」と「今の仕事に対する振り返り」は大切
- デジタル領域の職種は、採用チャンスが特に大きくなりつつある
- 転職サイトに加えて、転職エージェントやビズリーチへの登録もお勧め