今回は、戦略ファームにおける、コンサルタントの1日の働き方について、ご紹介します。
コンサルタントといっても、プロジェクトやポジションによって大きく変わってくるので、あくまで参考にしかなりませんが、周りのコンサルタントの声も踏まえて、具体的な例を書いてみたいと思います。
今回は、第一回目ということで、転職を考えていらっしゃる方にとって特に興味のある、入社1年目の初めてのプロジェクトの例をご紹介していきます。
商社から転職。入社2ヶ月の29歳。初めてのプロジェクト
9:00
入社最初のプロジェクトに配属されたAさん。9時から新しく開始するプロジェクトの概要について、チーム全体でのキックオフミーティングに参加。
今回のプロジェクトのテーマやクライアントの状況、検討アプローチについてプロジェクトの責任者から説明を受けました。
Aさんは、今回中国の類似事業について調査する仕事を、先輩コンサルタントと共に行うことになりました。
先輩コンサルタントから、調査するべき項目について大まかなインプットを貰った後、早速作業に取り掛かります。
12:30
最初の内は、欲しい情報がいくつか出てきたものの、1時間ほど作業をしていると、なかなか追加の情報は出てこなくなりました。しかも、欲しい情報がありそうなページは見つけるものの、中国語のサイトが多くなってきて内容が理解できません。
少しこまったAさんは、先輩コンサルタントのところに相談にいくことにしました。
先輩コンサルタントからは、社内にいる中国人社員に協力を依頼することと、Google翻訳を活用した方がよいのではないかというアドバイスを貰いました。
Aさんは、紹介してもらった中国人社員にメールで依頼を送ったのち、近くのコンビニに昼食を買いに行き、作業をしながら食事をすることにしました。
15:30
メールでお願いをしていた中国人社員から返信がきました。今から1時間ほど手伝ってくれるということだったので、これまでの調査結果を踏まえて、特に必要となる情報について、追加で伝えることにしました。
加えて、大まかな作業の計画が見えてきたことを、先輩コンサルタントにも連絡し、今日の18時から作業状況を確認するための、ミーティングを設定することにしました。
16:30
中国人コンサルタントからメールが帰ってきました。依頼した内容についてもかなり詳細に情報が整理されており、関連した情報が載ったサイトも追加でいくつか教えてもらいました。
Aさんは、これまで自分が調査した情報と、新しく教えてもらった情報をエクセルに整理して、18時からのミーティングに向けた準備を進めます。
18:30
これまでの調査結果を報告し終えたAさんに対して、先輩コンサルタントからは、追加で調べて欲しい項目の依頼がありました。特に、どうして中国の企業がそのようなサービスを短期間に伸ばすことが出来たのかという理由について、仮説も含めて考えを深めるように指示を受けました。
また、初日からあまり遅くまで仕事をしすぎることがないように、今日の23時のタイミングで今日の調査結果をメールで送り、明日の9時からその内容を踏まえて今後の進め方を相談するようインプットも貰いました。
20:00
先輩とのミーティングも終わり、引き続きリサーチをしていると時計の針は20時を過ぎていました。昼食同様、近くのコンビニでお弁当を購入し、デスクで食事を取ることにします。
22:45
23時までに先輩にメールを送る必要があるため、これまでの作業結果を纏めだすAさん。先輩コンサルタントからの追加項目については半分ほどしか情報は見つからず、これ以上時間を使っても今のやり方では見つかりそうもないように感じたので、どのように進めるべきかについても、あわせてメールで相談することにしました。
23:00
メールも無事書き終えて、プロジェクトの初日が終ります。
Aさんの事例から見えるコンサルタントの働き方の特徴
今回は、中途入社1年目の初日の例をご紹介しました。プロジェクト内容によっても働き方は全くことなりますのですが、いくつかコンサルタントの働き方の特徴が見えてくると思います。
- 自分ひとりで仕事を抱え込むのではなく、周りの人も活用する
- 単に調査するのではなく、何のために作業をしているのかを想像して仕事をする
- 作業に詰まったら、時間を投下するのではなく、進め方を相談する など
また、毎日9時から23時まで働くことはないですが、忙しい日はこれ以上の労働になるということも、コンサルタントに転職をする上では覚悟しておくことが必要です。
勿論、日によっては9時に出社し18時に退社するという日もありますし、ハードなプロジェクトの後には、連続した休暇をもらえることもあります。