コンサルファームに入ってよかったと思う5つの瞬間

「コンサルファームに入って良かったことは何ですか?」というのは、中途採用の面接でも良くある質問です。コンサルファームに入社してよいことは人によっても異なることがあるので、面接の場で面接官に直接聞く質問としては、あまりお勧めはできないと個人的には思っています。

そこで今回は、コンサルタントになる魅力について、複数のコンサルタントから共通的に伺うコンサルファームに入って良かったと思う瞬間と注意点について紹介してみたいと思います。

 

コンサルの魅力①:新聞の一面を飾るイベントの実現をサポートできる

戦略系コンサルティングファームが関わる仕事の中には、グローバルを代表する企業の将来を決める案件が多くあります。大企業同士の買収交渉や、崖っぷちにたった企業の再生案件、社運をかけた新規事業など、日経新聞の一面を飾るイベントの裏側には、コンサルティングファームが関わっていることは意外と多いです。

勿論、コンサルティングファームが手伝ったことは一切報道されませんし、守秘義務があるため他人にも言うことはできませんが、自分達が支援した結果として世の中にインパクトを残したことは、何ものにも代えがたい充実感です。

但し、戦略ファームといっても、常にこのようなプロジェクトばかりではありません。一見地味なコスト削減プロジェクトや、サプライチェーンマネジメントの改革などを扱うこともありますので、過度な期待は避けるようにしてください。

 

コンサルの魅力②:数ヶ月ごとに新しい業界やトピックを学ぶことができる

戦略系コンサルティングは、短期であれば1ヶ月程度でプロジェクトが変わることがあります。また、若手のうちは、全く違う業界やトピックを転々とすることもしばしば。

20代の方などは、これから続く長い社会人経験を考える上で、自分がどういったビジネスに強みを発揮できるのかということを、コンサルティングファームでの経験を通じて発見することができます。

但し、短いプロジェクトであるほどに、学習することが浅い業界知識に終わってしまうこともしばしばです。たくさんの経験をしたい気持ちも分かりますが、しっかりと自分の血肉としていくためには、3ヶ月~半年程度のプロジェクトを積み重ねていく方が効率的な気も個人的にはしています。

 

コンサルの魅力③:特定のテーマにおいて業界の先駆者になることができる

コンサルタントは仕事柄上、プロジェクトのテーマに関して、グローバルのエキスパートに様々なインタビューをしたり、プロジェクトをクライアントと進めていく中で新しい発見を見つけたりということを様々な分野で行っていきます。

そうした活動を5~6年ほど続けると、自然といくつかの分野について、業界の中で最先端の知見を備えた人材として扱われるようになってきます。

但し、全てのコンサルタントがこのように業界の先駆者になるわけではありません。5~6年たっても特定の業界・テーマに絞ることなく幅広にプロジェクトを担当していらっしゃる方も一定数存在しています。

 

コンサルの魅力④:グローバルのビジネスリーダー達と若いうちから関わることができる

業界の最先端の知見を備えるようになってくると、海外を含めて、様々なクライアントとそのトピックに関して議論する機会が訪れます。更に、そうした経験が更に深い知見を構築することにもつながり、ポジティブな学習サイクルが発生するようにもなります。

また、コンサルタントとして10年を超えてくると、ファームを代表するパートナーとして、クライアントのCXOと日常的に議論する機会も増えてきます。

但し、転職の際に、「より上流工程に携わり、幹部たちと議論をしていくことで、経営の知識を蓄えたい」といった志望動機をおっしゃる方がおりますが、そのような経験は少なくとも5年はこないということを正しく理解しておいてください。

 

コンサルの魅力⑤:退職後に幅広いキャリアパスを選択できる

最後に、コンサルタントとしての経験は非常に多くのフィールドで活かす事ができると思います。実際に退職したコンサルタントの方々の職業を見ると、起業やPEファンド、大手事業会社からスタートアップの幹部まで様々なキャリアを歩んでいます。

但し、転職の志望動機として伝えるには、素直ではありますが、あまりに考えていないという風にも捉えられてしまうことがありますので、「幅広いキャリア」ではなく、「やりたい何か」を明確にした上で、そこへのパスとしてコンサルでの経験を活かしたいという風に伝えたほうが良い印象を持ってもらうことができると思います。

 

最後に面接へのアドバイス

今後コンサルの面接での質問の場合にも、単純に「コンサルファームに入って良かったことは何ですか?」というのではなく、今回紹介した記事も参考に、「個人的に、○○というようなことをコンサルティングファームで経験したいと思っているのですが、業界で働かれるAさんの目から見て、現実的な考え方でしょうか?」等という質問にすることで、面接官にとっての印象も大きく変わるはずです。