コンサルファームで求められる英語スキルと学習方法を具体的に解説

国内の人口減少が進む中、多くの企業が更なる成長を求めて海外市場に進出しています。当然のことながらコンサルファームが支援するプロジェクトの中でもそういった海外進出関連のプロジェクトは数多くござます。また、国内市場においても、海外事業者の参入が相次ぐなかで、海外市場での彼らの戦い方を踏まえることで、対抗措置をより強固なものとすることも可能です。

このように英語を活用する機会はコンサルティングファームにおいて益々高まっている状況野中、実際にコンサルファームで求められる英語のスキルについて、今回は紹介してみたいと思います。

具体的に英語を使う機会

最初に、コンサルティングファーム(特に外資系を想定)において、どのような機会に英語を使うのかを紹介していきます。

①業界やトピックに関するエキスパートへのインタビュー

プロジェクトの初期のフェーズにおいて、国内オフィス内に十分なナレッジがたまっていない場合は、専門家にインタビューをすることが一般的です。グローバルのチームに専門家がいる場合は、社内でのテレカンファレンスを行いますし、いない場合は、外部の調査会社などを通じて業界の専門家と打ち合わせを致します。
多くの場合は、事前にメールで伺いたいことを書き下した上で、電話会議をしますので、準備には時間を要しますが、ライティングが出来れば、英語が苦手な人であっても十分なインプットを得ることは可能です。

②現地企業との交渉支援

プロジェクトの中盤~終盤にかけて、海外の企業との提携や買収を実施する場合に、クライアントともに現地に訪れて交渉支援を行うことがあります。
コンサルティングファームがどの程度前面に立つかはプロジェクトによって異なってくるのですが、プロジェクトの成果と直結する役割を担うこともあり、英語が苦手なコンサルタントの場合は、かなり厳しい状況となります。

③外資系クライアントのプロジェクト

外資系企業を支援する場合、マネジメント層は海外の方であることが一般的です。そのためプロジェクトの資料や一般的な会議もすべて英語で行います。
こちらも、日々スピーディーにアウトプットを英語で出していくことが必要であるため、ある程度の英語スキルがなければ、コンサルタントとしての付加価値も出しにくくなります。

④社内のイベントや人事評価など

特に外資系のコンサルティングファームの場合は、日本語を話せないスタッフも日本オフィスに多く在籍されているため、社内の公用語は英語で行われることが一般的です。また、評価の仕組みなどもグローバルで統一されていることが多いため、英語で実施されることが多いようです。

お勧めの勉強方法

これからコンサルティングファームへの転職を考えている方にとって、英語を鍛えておくことは、その後のコンサルタントとしての活躍の機会を広げる上で非常に重要です。
ここでは、実際にコンサルタントの多くが実際に試している英語トレーニング方法を紹介していきたいと思います。

①自分の興味のあるビジネステーマに関する専門の英語サイトの記事を毎日一つ読む

英語のスキルを高める上で、できるだけ実践に役立つスキルを身につけることはとても大切です。日常的な英会話を幅広く覚えるよりも、自分がコンサルタントとして活躍したいと思うテーマに絞って学習をすることで、ビジネスのスキルと英語のスキルの両方を伸ばせるだけでなく、会議などでも実際に使える言葉を身につけられるようになります。
最近は、英語の専門ポータルサイトも充実しているので、Googleなどで検索して、お気に入りのサイトをブックマークしておきましょう。

②声に出して行うアウトプットを繰り返す

「聞き流すだけで英語が話せるようになる」というような宣伝を目にすることもありますが、コンサルタントとして使える英語は、残念ながら実際にアウトプットを繰り返さなければ身につきません。単に読むだけでなく、声に出すことで、記憶の定着率も向上しますし、発音のトレーニングにもなります。特にお勧めなのは、ビジネス関連の英語インタビューやニュースなどをもとにシャドーウィングを毎日1時間以上繰り返すと、2~3ヶ月ほどしてくると、自然と英語のフレーズが身につくようになってきます。

③短期集中型の英語トレーニングを受ける

最近、ライザップイングリッシュや、PROGRITなどのコーチングを中心とした短期集中型の英語トレーニング学校が増えてきています。コンサルタントへの転職まであまり時間がないという方は、このようなスクールに入ることで、一気に英語力を高めるという手もお勧めです。実際、仕事で忙しいコンサルタントの多くもこのような短期スクールに通うことで英語力を底上げしている方が多くいます。
費用は一般的な英会話スクールと比べると確かに高いですが、短期間で英語力が実際に身につくということを考えれば、時間をかけてほどほどの英語力を身につけるよりも費用対効果は大きいと思います。

語学留学は要注意

コンサルタントへ転職を考えている方の中で、短期語学留学を考えている方も多くいらっしゃいますが、この場合、一つ注意しないといけないのは、行く先の語学学校です。
学校によっては日本人が多くおり、結局留学はしたのだが日本人と仲良くなってしまい、英語力はそれほど向上しなかったという方が多くいらっしゃいます。

また実際にビジネスで使う英語としても、ジェネラルな要素が強くコンサルタントとして活用するにしては物足りないことも多いです。

短気留学をする場合は、先ほどあげた①や②の要素も組み合わせながら、積極的に海外の人たちとコミュニケーションをすることを意識してみてください。

コンサルタントに転職を考えているなら英語力向上は必須

これからの時代、コンサルタントとして活躍していく上で英語力はほぼ必須です。特に外資系コンサルティングファームに転職を考えていらっしゃる方は、今の仕事をしているタイミングから英語力強化のためのトレーニングを開始することを強くお勧めします。

もし、現時点で英語に対して不安が大きい場合は、まずは国内系のコンサルティングファームに転職した上で、英語力を高め、ネクストステップとして外資系コンサルティングファームにチャレンジすることも考えてみるといいのではないでしょうか。